August 18, 2009

サラウンドフィールドレコーディング@梅の木平 Day4


2009-08-04

[ Download (MP3 Stereo) ]

Preチミケップ湖という事で梅の木平へ。

主要なテーマは、厚木基地でのジェット機収録以来長らく使っていなかったマルチマイクアレイを使う事、Zoom H4n等使った事のない機材を使う事、そして何よりもフィールドレコーディングの感覚を研磨する事をテーマに今回収録。


梅の木平は今回が初。期待値高め。とりあえず、現地で感じた物、場所を大事にしようと自分に確認する。現地に着いての第一印象は、思ったより開けてる場所だという事。もっと「自然」が全面に押し出されてるのかと思った。茶屋みたいなのもあったし。緩やかな登り坂と共に穏やかな沢が流れてた。かなり変化に富んでた。50mとか歩くと、突然流れが変わって急になってたり、ごつごつした岩が沢山目につくようになったり。ある程度登ってくにつれて、空気も山の空気に変わってた。登ってくにつれて、沢がいくつも出てきて、水が豊かな場所なんだなって思う。ある程度歩くと空気が澄んできて、歩いてて心地よい。とりあえず、この場所のグルーヴの芯みたいなものを掴みたかったので、一番上まで行って、一通り見てから収録した(ポイントを絞って持ってきた機材を総動員してじっくり攻めたかった&機材の聴き比べもしたかったのも込みで)


現場の環境の変化に気を配りながら、歩き続けた。歩いてみて、引っかかったポイントがいくつかあり、まずはそれ全部を収録して梅の木平のグルーヴに意識をフォーカスさせた。個人的には、ゆるやか過ぎるぐらいの沢の流れが梅の木平のグルーヴだと感じていたので、そういうポイントを選んでた。梅の木平はグルーヴが薄い。結論グルーヴ薄めな場所なので、それを再現しつつ、音数がもう少し欲しいって思う。ヒグラシが丁度鳴いてたので、グルーヴ薄めのバックにヒグラシ。バランスが難しい。。。とりあえず、沢だけで収録してみる。Zoom H4nセットのオーディオテクニカBP4025のマイクが想像以上に音を拾う。。。


再考。
かすかな流れの音も拾うので、場所選び、マイクの向き、角度に手探る。携帯からだと画面小さくて書きづらいから、一回上げてみよう。沢に沿ってマイクを当てるというより、こんな場所に機材置いてるんですか?って所まで沢から離したところに置く。回してみる。聴いた感じは、違うな。薄いグルーヴはほんとに難しい。音を前に出す、後ろに引っ込めることは簡単だけど、自分のイメージしてる音像とジャストの音像になるように(立体感)、マイクをたてるのは、修行。に近い。この作業にかなり時間と脳みそを使ったので、ミロが飲みたくなった。

結果が出ない&ポイントをミスった感もあったので、ヒグラシを先に録って勢いにのろうと思う。気になる沢もあったので、まずそこで沢の収録。流れは激しい。どのグルーヴに焦点を絞るかに手探る。細かい流れ、岩が多かった。でも、やる気満々にさせてくれるポイント。よくも悪くもAUDIO TECHNICAのマイクがよく音を拾う。細やかな流れがレイヤードされて一つの大きな流れになってるポイントを見極める。上流、下流で一つずつ。(L,Rに振り分ける。)(音の配置)リアはヒグラシ用にして、前後の音量バランスに気をつける。そんなこんなで、沢の流れを収録し続けるとヒグラシが鳴き始めてきたじゃないですか。(収録中のポイントでは、ヒグラシはいなかった。)

なんだか歓迎ムードで、どうもどうもと言いたくなる感じ。かなり活性上がって来たので、マルチマイクアレイもセットし始める。心情的には、今日はこの場所でひたすら粘ると決めうち。一つの場所でずっと粘ってたから、わかったんだけど、ヒグラシはどうやら回遊してるみたい。上流から下流へと鳴きながらどんどん移動し、また上流へと上がってくるという。その生態がわかったから、一回ヒグラシが来た後に、もう一回ヒグラシを録るという目標も設定できた。思わぬ副産物。


* Photos taken in Jun 28, 2009

マルチマイクアレイはやはり格段に音がいい。聴いてて心地いい音、吸い込まれるような音。他の機材とは格が違う。でも機材が重すぎる。。。。ヒグラシが上流の自分がマイク立ててる方面へ、下流から鳴き声が向かって来てるのが聴こえ始める。息を飲んで、セットし、クレジットも入れて、回し始める。まさに、自分の居る場所を取り囲み鳴き始める。気持ちいい。いやー、これはField Recordingじゃないと、体験できないでしょ。まじで。いい塩梅でタイムアップで撤収。

私的メモ。
LOGは出来る限り、当日に上げないと、記憶が薄れていきますね。。
携帯にざっくり当日の流れをメモしておいてよかった。
チミケップの体験が濃ゆすぎる。
音の配置。
→具体的には、Lのマイクにどの音を当て込んで、Rは、、Lsは、等々。
じっくり一つの場所で粘る事で、使ってない機材に慣れるという面でも、音をどう切り取るかという面でも次に繋がる成果が出た気がします。
ポイントで迷ったら難しい方で収録が一つの答えになった気がする。
音だけで、どう現場の密度を盛り込むか。つまるところ、ここに行き着く訳ですが、音だけで伝える事は絶対に可能なはずで。

サラウンド フィールドレコーディング@チミケップ湖2009 レポート
チミケップ湖の湖畔 (Video)
フィールドレコーディング機材:Stereo Microphone Audio-Technica BP4025

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